アウトドアを始めたい＠馬きちGuy！

1日目はこちら

9月1日 02時起床
いつもの事ながら起床と言っても１時間ほどの浅い眠りを繰り返し、それを5回繰り返したらようやく02時になったという感じ。

スローシャッターで写真を撮ると星空とともに綺麗に浮かび上がった獅子岳。
今日はあれを越えて行かねばならない。
後ろの山は龍王岳かなぁ。



でもでも、実はこの旅の核心部はその先の最後の最後に現れる。

コンロでお湯を沸かし、シャルターの結露を取りつつ、ココアをいれて、パンで軽い朝食。
同時進行で出発の準備をガサゴソとして、１時間ほど。

03時10分ほどに荷物をまとめて出発。
ヘッデン点けて今回の旅の目的地、ザラ峠を目指す。



五色ヶ原からザラ峠まで、そこそこ高度を下げる。
暗闇の中でよく分からないが、どうも左手側が随分切れ落ちてる気配がする。

それもそのはず、後からの景色を眺めててわかったが、すんごい場所歩いてたんだね。
なんで、わざわざこんな場所通るかなー



周りがガスって来たなーと思った最低部がザラ峠。
スゴ乗越と同じで、低いのでガスの通り道になってる様子。

分かっちゃいたけど、旅の目的地が真っ暗で何も見えないという・・・


まぁでも来たかったのが実現したということで、OK牧場。
佐々成政の沙羅沙羅越えの舞台。よくまーこんな場所をしかも絶壁側から来たんですぜ、と驚かされる。

が、留まってると体が濡れてしまいそうなガスだったので感傷に浸ってる時間もなく、その先の獅子岳を目指す。


で、ザラ峠から40分程で獅子岳の頂上に到達した訳ですが、ちょうどのこの時に遭難していたおじいちゃんが獅子岳にいたのを下山後に知る。


南東側斜面の1740ｍ地点で見つかったらしいが、獅子岳って2714ｍなので、えらい下っちゃったね、おじいちゃん。
8日間よく頑張ったね。自分は8日間も耐えられるんだろうか。。。

この辺りでうっすらと明るんで来た東の空。
あれは烏帽子岳の方かなー
まだ未踏の地。いつ行けるかなー



鬼岳側から振り返って獅子岳。


なんだか登ってて思ったのは、一番楽しそうな場所を暗闇の中進んでないか、自分？てこと
この辺は明るいうちに立山から五色方面に抜けるのが気持ち良さそうなルートだなー

そして鬼岳を抜けたら目の前にそびえる龍王岳。
名前通り立派な龍王岳。かっこえー



振り返ったら昨日から歩いて来た稜線。
ゆったりと大きな薬師岳の手前には悪代官（越中沢岳)が顔を出し、鳶山、五色ヶ原。立山カルデラにガスの滝が流れ落ちるようにザラ峠。今登って来た獅子岳。



そして赤牛岳も姿を現し始めた。



ここは素晴らしい絶景スポットだねぇ。
立山の室堂に行くと、どうしても立山や剱岳に目が行ってしまいがちだけども、実はそれに全く引けをとらない魅力がすぐ近くにあるんだわ。
山をよく知ってる人が来る方面なんだろうなー


かー！ここに来れて良かった

そして獅子岳をトラバース気味に過ぎると、そこには立山三山に剱岳。
一ノ越山荘が右下に見える。


剱岳


そして立山からご来光


この時にはもう9割方、この山行は終わった気がしてた


まさかこの山行の核心部が今から始まるなんて思いもしなかった。。。



気持ちよく室堂バスターミナルまで高度を下げて行く。
目の前には先週登った大日三山。今日はきれいに晴れてるねー


もうすぐ室堂バスターミナル。観光者ともちょこちょこ遭遇しだす。


室堂には06時過ぎに到着。
間違えてバスターミナル建物内に入ったが、ガランとして誰もいない・・・
いつもは人でごった返してるのにー



時間も体力的にも大丈夫なので、予定通り立山駅までバスを使わず歩いて帰る。
決してバス代をケチったわけじゃなく、昔の人が立山まで歩いて登った道を歩いてみたかった。
ケーブルカーとバスでびゅーんとワープ出来てしまう現代、なかなかこんな機会もないからね。

まぁ室堂から立山駅まで17kmほどあるが、整備された綺麗な道だろうし、ひょっとしたらびゅーんと走って行ってしまえるだろうと思ってた・・・
最初はこんな道だったしね・・・



でも、めっちゃ甘い考えだった・・・

この後、５時間ほど木道トゥルントゥルン地獄にあう。

最初に記載しておくと、まともに通れたのは弘法(バス停)から八郎坂の間くらい。
この区間は称名滝の駐車場に向かう登山者がいるので、多少の整備はされているのだと思われる。
でもそれ以外の区間は朽ちた木道が永遠と続く悪路。

もー！マジで道路歩かせて！

と、何100回思ったことか。
道路のすぐ脇を並走するように木道が続く。
先週歩いた大日平の木道の印象が良すぎた。
その大日岳、見える区間も最初はあるが、それ以降は眺望無しのひたすら林道歩き。



しかも朝露で朽ちた木道はツルツル、にゅるんにゅるんで歩くのも怖い。
整備されず朽ちた木道は、酷いところでは斜め45度に傾いた木道を歩けという。（それは言い過ぎか！)

あまり人も通らないので雑草もひどい。
冗談じゃなく、朝露で全身ずぶ濡れとなった区間もあった。


分からないかもしれないけど、水が滴ってビッタビタ

まさか立山の木道がこんなにも悪路だとは思いもしなかった・・・
下は木道で、そこから外れられないのに上は藪漕ぎみたいな区間も多い。


すごく危険。

絶対オススメしない。
時期、天候によるだろうけども、怪我しに行っているようなもの。
実際1度は思いっきり滑って転んで骨盤強打。歩いててだよ。

木道、ツゥルンツゥルン

やっとの思いでたどり着いた立山駅駐車場。もう11時だよ。


室堂から５時間近く経ってた。
最後の５時間、マジ疲れた・・・

駐車してあった軽トラに乗り込んで、有峰口の駅でチャリンコをピックアップして全ての行程は終わった。
(そしてダッシュで家に帰って、前日開催されたサッカーワールドカップ アジア最終予選のvsオーストラリア戦を録画観戦するのだったー)


まぁ最後の木道歩きは誤算だったものの、初日は無理せず思った通りの計画に沿って歩けたし、トータルでも身体的に余裕を残しながらCT(32h)の0.5で歩けてるようなので今後の参考になるなと。
それとやっぱり立山〜薬師岳の稜線歩きは素晴らしかった。
特に、立山から五色ヶ原は最高だと思う。明るいうちにもう一度歩いてみたい気持ちが強い。
ゆるゆると、立山から入って五色一泊でピストンなんて贅沢だろうなー
・・・家族の誰か誘って行こうかしら