2010年09月10日
薪ストーブメンテナンス

煙突掃除もしないといけないし、そろそろ冬の準備を開始しないとなー。
山ばっかり行ってたけど、今度はキャンプにカヤックもしたいしな。
家の日曜大工もあるし、やること沢山。時間が足りないぞ(苦笑)
2010年09月09日
親子で北アルプスへ その5
■8月27日(金)
さぁ、いよいよ最終日。長男坊との精神修行の旅も今日が最後だ!
私は3時半から星空を眺めたり写真を撮ったりしていたので、そのまま4時半過ぎに長男坊を起こす。疲れがあるのかいつも寝起きが良い彼も何度か横になりまた起きるの繰り返しで、何とか目を覚まそうと努力してる
起きてすぐは星空も見えたが、すぐに明るんできた。
大キレットから明かりが差し込む。すでに槍ヶ岳の裏から太陽が顔を出し始めてるんだろう。
辺りが明るくなり風景が見え始めると、長男坊も眠さも忘れてしばらく山々を眺める。
昼の暑さを忘れるほどの冷気で、ジッとしてると風が冷たい。
テン場のみんなも同じだ。

長男坊が「なんか富士山みたいなのが見えるー」と言うが、テントの撤収準備に取り掛かっていた私はそちらを見ずに「富士山は見えんやろー。南アルプスに隠れる位置にあるんじゃないかなー」と作業を続け「ふーん」と残念そうな長男坊。
先日ボーイスカウトの日本ジャンボリーに参加し、富士山の麓で泊まって来たからだろう。
テントの撤収も済み、朝食。またカップヌードルだ
次回のテン泊ではこの辺りの改善が必要だなー。
意外と山の楽しみの大きな部分は「食」が占めてる、と今回痛切に感じた
(今回は危険な場所もなく、ペースも速くなくて体が楽だったからかな?)
でも長男坊と前に広がるアルプスを見ながら、コッヘルをそのまま持ってズルズルとラーメンをすすれる事に幸せを感じる自分がいる。こんな場所でフレンチ食ったって旨ないぞ。うん。(食うやつおらへんやろけど・・・)
と、何気なく山を見てたら・・・「あっ!富士山やんけ!」と思わず声が出た
当然ながら長男坊に「だからさっき言ったんやってー」と突っ込まれる
そうか、笠ヶ岳からも見えるんだ、富士山
南アルプスにギリギリ隠れない位置にある。
(拡大はしないけど、ちょうど写真中央に富士山)

昨日立てた予定では日の出に出発。
テントの撤収も予定通り済み、槍穂の稜線から日がいつ昇るのを今か今かと待つ。
でも出来れば少しでもこの時間を長く過ごしたい、という気持ちだ
そして5時半頃とうとう顔を出した。さぁー出発だー!

今日は北アルプスでも屈指の急登と言われている笠新道を下りる。
さすがに小学3年生にはキツイだろうと、初日の登りにこの道をチョイスするのはやめ、今日の下りに利用する事にしていたが、果たして?
気分も晴れやかに出発し、良いペースで笠ヶ岳を後にする。
たまに振り返り、長男坊を待つ間にどんどん小さくなっていく笠ヶ岳を名残惜しむ。
ちょうど朝日に照らされて光り輝いてる。

どんどん小さくなっていく笠ヶ岳。寂しいね。後ろには白山が見えた。

この山行でもよく見えた焼岳、乗鞍岳、御嶽山だけど、この日のこの時間が一番だった。

この景色ももう終わりだなぁ・・・と思いながら長男坊を見るとすでにバテ気味。
・・・なんで?
子供だからか、単に朝の運動に弱いのか?
昨日といい今日といい、スタート直後の動きが悪すぎる。
しきりに「早いー待ってー」を繰り返すが、大した速度じゃない。
(昨日と違い、この日は自分が先に歩いた)
06:25 それでもまずまずのタイムで抜戸岳直下の分岐に到着。ここから笠新道に入る。
ここで標高2800mを超えてるので、ここから新穂高温泉まで1700mほど下って行く。
もう登りはない。長男坊でもこっからはサクサク行けるだろう、と思ってた。
でもここから杓子平過ぎの約1時間が、多分彼のこの山行で一番キツかった場所になったんじゃないかと思う。とにかくこの1時間の泣き言は酷かった。最初は対応していた私もいつもの様に?途中からはもう嫌になり、イライラ
。それでも先に進まないといけない。何とかゆっくりでも先に行こうとするが、その言葉には耳を貸さない。聞かない。動かない。
少しでも先に行くとギャーギャー喚く。
歩き出すと慣れない急な下りで石に躓き、さらに状況を悪化させる。
彼の思考はマイナスマイナスマイナス・・・の深みへ。
・・・もうお手上げです。
もうお父さんやめます。
大して入ってないけど、そんなに荷物が重いんなら全部持ってあげます。
そのかわり、今後一切あなたの話は聞きません。
笠新道を下り出して1時間。
ついに父親はキレ、彼のザックからすべての荷物を取り出す。
さっきまで「荷物が重い」「肩が痛い」とギャーギャー言ってた奴も父の逆鱗に触れたことがわかり途端に「自分で持つ」「我慢する」と言うが、もう嫌です。あなたの話はもう聞きたくありません!
半ば強引にすべての荷物を出し自分のザックに詰め込む。
初日13キロだった彼のザックはとうとうザックの重さのみになった。
そこからは当然、一切会話無し。
ただひたすら下りるのみ。
先を行く長男坊を後ろから見ると、荷物は軽くなったが気持ちが・・・
そりゃそうやろ。
これでガタガタ言ったら蹴飛ばすぞ・・・という後方からのプレッシャーを受け、彼はひたすら下る。
笠新道はキツイ。
下りでも4時間20分のコースタイム。
残りの3時間以上を無言で下る。
正直、どうせこれでもあかんやろと思ってた。
きっとどっかでまたガタガタ言ってフニャフニャになって、またキレて最後は親も子もグッタリして到着やろな・・・なんて最悪な終わり方や・・・って思いながら歩いてた。
いつ言うか?
いつ足が止まるか・・・。
笠新道はただひたすら同じような道をジグザグに下る。
何時間も。
ちょうど彼の前に身軽な格好をした20代のお兄ちゃんが歩いてた。
結構な速さで歩いてたんだけど、なんとなく彼はその人に付いて行く格好になった。
最初は身軽になったのと、父の後ろからの圧力でペースが上がってたんだろうと思う。
かなり早かったので、どうせ離されると思ってたのが10分過ぎても前にいる。
30分過ぎても前にいる。
あら?ひょっとしてこのお兄ちゃんを目標に決めたのかな?
でもさすがにあと3時間近くも無理やぞぉ・・・と父は後ろを付いて行きながら思った。
何より、このペースで歩かれたら荷物がさらに重くなった父の膝がヤバイです
前を行くお兄ちゃんは小屋泊で、かなり身軽な格好。
しかも相当山を歩いてる雰囲気ありありです。
それでも、目標は見つけた彼はただひたすらに歩く。付いて行く。
一切喋らず、笠新道の同じような道をジグザグに下りて行く。
父がキレてから1時間。
前を行く長男坊の歩みは止まらない。
完全にお兄ちゃんをロックオン。
もうこれは最後まで行くなー・・・
やるやんけ。そんな根性あるんなら最初から歩けよ。
こっちの膝が厳しくなって来たわ・・・。
と思いながら父は必死に付いて行く。
うん、もう膝が相当きていて、なんとか長男坊に付いて行くって感じだった
途中からは後ろで見ていてもいつお兄ちゃんを追い抜くのか?って程、ピッタリ付いてた。道を譲ってもらえないと抜けるような場所ではないので、結局最後までピッタリマークといった感じだったけど、兄ちゃんも嫌だったろうなぁ・・・2時間ほどずっと後ろに小学生が付いてくるんだから
もうこの頃には父がキレていた事は完全に忘れ、ただひたすら自分の目標に向けて歩いてたんだろう。
09:08 左俣林道に到着。
笠新道下りのコースタイム4時間20分のところ2時間43分。早い!
最初の1時間のネガティブタイムが無かったら物凄いタイムだと思う。
子供の歩くタイムじゃないよな。
まだゴールじゃないけど、笠新道を下りきった時の喜びは半端なかった。
お前凄いやんけ!と心で思った。
(一応、キレてる父という設定がまだあるので、中途半端に喋れない
)
前を歩いていたお兄ちゃんもさすがに休憩。見た感じ相当きつそう。
兄ちゃんありがとなーと思う反面、どう?これうちの子
って言いたいくらいや。
やっぱり目標を自分で定めた時、自分でやる!って決めた時の前向きさは凄いものがある。なかなか狙ってはこういう状況に持っていけないのが辛い所だけど、なにか手応えも感じた彼の頑張りだった。
数分の休憩の後、長男坊はもう行けそうな雰囲気だったので前を歩いてたお兄ちゃんより先に歩き出した。
目標が無くなった長男坊だけど、充実感があふれてる。目標が無くても歩くスピードが早い。今までとはぜんぜん違う。
おいおい、最後の最後でこれかよーと嘆きながら父は嬉しく頼もしく思ったのです。
09:57 新穂高温泉到着。
笠新道の歩きで気分を良くした親と子。
最後の歩きは軽く流しながら「川の水チョー綺麗やなー
」「こっから飛び込みたい!」「ちっ、帰る所じゃなかったらバタフライで泳ぐんやけどな!」「・・・沈むで」とくだらない話をしながらゴール。
さっきまで一言も喋らなかった関係が嘘のよう。二人とも単純やー
(一応、平泳ぎしか出来ない父とスクールでバタフライを格好良く泳げる子との会話です)
今回は新穂高の無料駐車場からそのまま深山荘の露天風呂へ直行。
入ってみたら自分達が歩いてきた道から丸見え。うっほー!
テンション上がる父
と恥ずかしがる長男坊
なんでやー!
腰に手を当てて「どーだ!」と胸を張る父に「あほや・・・」と暴言を吐く彼。
こうして3日間に及ぶ父と子の北アルプス登山は怪我も無く終了。
小学3年生。まだ9歳。
ちょっと求め過ぎてるんだろうか?
でも彼の最後の頑張りを見てると全然いけるで!とも思う。
私も父親として9歳。
まだまだ彼と一緒に成長だ。
ペッチャンコのザックと少し自信が付いたかな?の長男坊。

また山行こうぜ!
さぁ、いよいよ最終日。長男坊との精神修行の旅も今日が最後だ!

私は3時半から星空を眺めたり写真を撮ったりしていたので、そのまま4時半過ぎに長男坊を起こす。疲れがあるのかいつも寝起きが良い彼も何度か横になりまた起きるの繰り返しで、何とか目を覚まそうと努力してる

起きてすぐは星空も見えたが、すぐに明るんできた。
大キレットから明かりが差し込む。すでに槍ヶ岳の裏から太陽が顔を出し始めてるんだろう。
辺りが明るくなり風景が見え始めると、長男坊も眠さも忘れてしばらく山々を眺める。
昼の暑さを忘れるほどの冷気で、ジッとしてると風が冷たい。
テン場のみんなも同じだ。
長男坊が「なんか富士山みたいなのが見えるー」と言うが、テントの撤収準備に取り掛かっていた私はそちらを見ずに「富士山は見えんやろー。南アルプスに隠れる位置にあるんじゃないかなー」と作業を続け「ふーん」と残念そうな長男坊。
先日ボーイスカウトの日本ジャンボリーに参加し、富士山の麓で泊まって来たからだろう。
テントの撤収も済み、朝食。またカップヌードルだ

次回のテン泊ではこの辺りの改善が必要だなー。
意外と山の楽しみの大きな部分は「食」が占めてる、と今回痛切に感じた

(今回は危険な場所もなく、ペースも速くなくて体が楽だったからかな?)
でも長男坊と前に広がるアルプスを見ながら、コッヘルをそのまま持ってズルズルとラーメンをすすれる事に幸せを感じる自分がいる。こんな場所でフレンチ食ったって旨ないぞ。うん。(食うやつおらへんやろけど・・・)
と、何気なく山を見てたら・・・「あっ!富士山やんけ!」と思わず声が出た

当然ながら長男坊に「だからさっき言ったんやってー」と突っ込まれる

そうか、笠ヶ岳からも見えるんだ、富士山

南アルプスにギリギリ隠れない位置にある。
(拡大はしないけど、ちょうど写真中央に富士山)
昨日立てた予定では日の出に出発。
テントの撤収も予定通り済み、槍穂の稜線から日がいつ昇るのを今か今かと待つ。
でも出来れば少しでもこの時間を長く過ごしたい、という気持ちだ

そして5時半頃とうとう顔を出した。さぁー出発だー!

今日は北アルプスでも屈指の急登と言われている笠新道を下りる。
さすがに小学3年生にはキツイだろうと、初日の登りにこの道をチョイスするのはやめ、今日の下りに利用する事にしていたが、果たして?
気分も晴れやかに出発し、良いペースで笠ヶ岳を後にする。
たまに振り返り、長男坊を待つ間にどんどん小さくなっていく笠ヶ岳を名残惜しむ。
ちょうど朝日に照らされて光り輝いてる。
どんどん小さくなっていく笠ヶ岳。寂しいね。後ろには白山が見えた。
この山行でもよく見えた焼岳、乗鞍岳、御嶽山だけど、この日のこの時間が一番だった。
この景色ももう終わりだなぁ・・・と思いながら長男坊を見るとすでにバテ気味。
・・・なんで?
子供だからか、単に朝の運動に弱いのか?
昨日といい今日といい、スタート直後の動きが悪すぎる。
しきりに「早いー待ってー」を繰り返すが、大した速度じゃない。
(昨日と違い、この日は自分が先に歩いた)
06:25 それでもまずまずのタイムで抜戸岳直下の分岐に到着。ここから笠新道に入る。
ここで標高2800mを超えてるので、ここから新穂高温泉まで1700mほど下って行く。
もう登りはない。長男坊でもこっからはサクサク行けるだろう、と思ってた。
でもここから杓子平過ぎの約1時間が、多分彼のこの山行で一番キツかった場所になったんじゃないかと思う。とにかくこの1時間の泣き言は酷かった。最初は対応していた私もいつもの様に?途中からはもう嫌になり、イライラ

少しでも先に行くとギャーギャー喚く。
歩き出すと慣れない急な下りで石に躓き、さらに状況を悪化させる。
彼の思考はマイナスマイナスマイナス・・・の深みへ。
・・・もうお手上げです。
もうお父さんやめます。
大して入ってないけど、そんなに荷物が重いんなら全部持ってあげます。
そのかわり、今後一切あなたの話は聞きません。
笠新道を下り出して1時間。
ついに父親はキレ、彼のザックからすべての荷物を取り出す。
さっきまで「荷物が重い」「肩が痛い」とギャーギャー言ってた奴も父の逆鱗に触れたことがわかり途端に「自分で持つ」「我慢する」と言うが、もう嫌です。あなたの話はもう聞きたくありません!

半ば強引にすべての荷物を出し自分のザックに詰め込む。
初日13キロだった彼のザックはとうとうザックの重さのみになった。
そこからは当然、一切会話無し。
ただひたすら下りるのみ。
先を行く長男坊を後ろから見ると、荷物は軽くなったが気持ちが・・・

これでガタガタ言ったら蹴飛ばすぞ・・・という後方からのプレッシャーを受け、彼はひたすら下る。
笠新道はキツイ。
下りでも4時間20分のコースタイム。
残りの3時間以上を無言で下る。
正直、どうせこれでもあかんやろと思ってた。
きっとどっかでまたガタガタ言ってフニャフニャになって、またキレて最後は親も子もグッタリして到着やろな・・・なんて最悪な終わり方や・・・って思いながら歩いてた。
いつ言うか?
いつ足が止まるか・・・。
笠新道はただひたすら同じような道をジグザグに下る。
何時間も。
ちょうど彼の前に身軽な格好をした20代のお兄ちゃんが歩いてた。
結構な速さで歩いてたんだけど、なんとなく彼はその人に付いて行く格好になった。
最初は身軽になったのと、父の後ろからの圧力でペースが上がってたんだろうと思う。
かなり早かったので、どうせ離されると思ってたのが10分過ぎても前にいる。
30分過ぎても前にいる。
あら?ひょっとしてこのお兄ちゃんを目標に決めたのかな?
でもさすがにあと3時間近くも無理やぞぉ・・・と父は後ろを付いて行きながら思った。
何より、このペースで歩かれたら荷物がさらに重くなった父の膝がヤバイです

前を行くお兄ちゃんは小屋泊で、かなり身軽な格好。
しかも相当山を歩いてる雰囲気ありありです。
それでも、目標は見つけた彼はただひたすらに歩く。付いて行く。
一切喋らず、笠新道の同じような道をジグザグに下りて行く。
父がキレてから1時間。
前を行く長男坊の歩みは止まらない。
完全にお兄ちゃんをロックオン。
もうこれは最後まで行くなー・・・
やるやんけ。そんな根性あるんなら最初から歩けよ。
こっちの膝が厳しくなって来たわ・・・。
と思いながら父は必死に付いて行く。
うん、もう膝が相当きていて、なんとか長男坊に付いて行くって感じだった

途中からは後ろで見ていてもいつお兄ちゃんを追い抜くのか?って程、ピッタリ付いてた。道を譲ってもらえないと抜けるような場所ではないので、結局最後までピッタリマークといった感じだったけど、兄ちゃんも嫌だったろうなぁ・・・2時間ほどずっと後ろに小学生が付いてくるんだから

もうこの頃には父がキレていた事は完全に忘れ、ただひたすら自分の目標に向けて歩いてたんだろう。
09:08 左俣林道に到着。
笠新道下りのコースタイム4時間20分のところ2時間43分。早い!
最初の1時間のネガティブタイムが無かったら物凄いタイムだと思う。
子供の歩くタイムじゃないよな。
まだゴールじゃないけど、笠新道を下りきった時の喜びは半端なかった。
お前凄いやんけ!と心で思った。
(一応、キレてる父という設定がまだあるので、中途半端に喋れない

前を歩いていたお兄ちゃんもさすがに休憩。見た感じ相当きつそう。
兄ちゃんありがとなーと思う反面、どう?これうちの子

やっぱり目標を自分で定めた時、自分でやる!って決めた時の前向きさは凄いものがある。なかなか狙ってはこういう状況に持っていけないのが辛い所だけど、なにか手応えも感じた彼の頑張りだった。
数分の休憩の後、長男坊はもう行けそうな雰囲気だったので前を歩いてたお兄ちゃんより先に歩き出した。
目標が無くなった長男坊だけど、充実感があふれてる。目標が無くても歩くスピードが早い。今までとはぜんぜん違う。
おいおい、最後の最後でこれかよーと嘆きながら父は嬉しく頼もしく思ったのです。
09:57 新穂高温泉到着。
笠新道の歩きで気分を良くした親と子。
最後の歩きは軽く流しながら「川の水チョー綺麗やなー

さっきまで一言も喋らなかった関係が嘘のよう。二人とも単純やー

(一応、平泳ぎしか出来ない父とスクールでバタフライを格好良く泳げる子との会話です)
今回は新穂高の無料駐車場からそのまま深山荘の露天風呂へ直行。
入ってみたら自分達が歩いてきた道から丸見え。うっほー!
テンション上がる父


腰に手を当てて「どーだ!」と胸を張る父に「あほや・・・」と暴言を吐く彼。
こうして3日間に及ぶ父と子の北アルプス登山は怪我も無く終了。
小学3年生。まだ9歳。
ちょっと求め過ぎてるんだろうか?
でも彼の最後の頑張りを見てると全然いけるで!とも思う。
私も父親として9歳。
まだまだ彼と一緒に成長だ。
ペッチャンコのザックと少し自信が付いたかな?の長男坊。
また山行こうぜ!
2010年09月06日
親子で北アルプスへ その4
■8月26日(木)
03:00 双六小屋テン場にて起床。身支度を整える。
03:30 熟睡する長男坊を起こして出発。
目指すは双六岳山頂。山頂からの日の出を見せたい。
コースタイムなら1時間。
長男坊がいるので1時間半あれば着けるだろうと言う考え。
たぶん日の出は5時くらいだから。
甘かった・・・。
眠い長男坊は歩き開始30分で弱音を吐く。
ネガティブワードは書くのも嫌になるくらい出た。
暗闇でヘッデンと懐中電灯だけの歩き。視界はほぼ無い。
目標どころか数メートル先も見えない状況で仕方ない事かも知れない。
でもその中で「頭痛い」だけは気になった。
初めての北アルプスで睡眠後の登り。
高山病になっていても不思議ない状況だったから。
仮病かもしれないし、本物かもしれない。
昨日から連発しているネガティブワードの中にその言葉が出てくるから、その判断が難しい。
長男坊の様子を気にしながらゆっくり歩いた。
双六小屋の裏から歩き出し、しばらく歩くと巻道コースと中道コースの分岐に出る。
ここはやや広い場所になっていて若干視界が広がる。
そこからパッタリ長男坊の足が進まなくなった。
今までも随分励ましながら歩いたが、気持ちが一向に前に向かない。
そんな状況で父親から言われるのは、昨日散々言われ続けた言葉。
たぶんそんな風にしか感じられないんだろう、気持ちが向かない彼には。
こっちも昨日と同じ様な事ばかり言うのは嫌になる。
言葉に変化をつけるが、右から左の彼の耳には届かない。
彼は最初から気持ちが前に向かないだけ。
その状況で頑張る自分の言葉がまったく効果がなくイライラしてくる。
「進むか?」の問いにもNo!
「戻るか?」にもNo!
何を言っても「疲れた」「足痛い」「頭痛い」「心臓痛い」を連発し、挙句の果てに「ウンコしたい」・・・
・・・はぁぁぁ!?
もー知らん!もー知らん!
「テント帰っとけ。ここからなら一人で帰れるやろ。テント帰って寝とけ!」そう言って長男坊を追い越し、先に歩き始めた。
もちろんこの場所から一人で帰れる訳もなく、この言葉で実質的に強制連行に切替わりだ。
(俺は帰れって言ったぞ。勝手に付いて来るのは自分の意思やぞ。もうガタガタ言うなや)
口に出さなくてもそう言われたのと同じ。長男坊は仕方なく付いて来る。
後ろは振り向かない。
雰囲気でどの程度の距離が開いてるかを感じながら進む。
頭痛いだけが気になる。息遣いがギリギリ聞こえるくらいの距離感を持ってゆっくり進む。
あと少しだが、こっから先は双六岳直下の急登。厳しいなぁ。
急登を数歩進んで待機。気付かれないように後ろの様子をうかがう。
何度もそんな事を繰り返していたら、長男坊も気を使われてるのが分かり、またネガティブワード。
それを言った瞬間先に進む。しかも視界から消えるくらいの場所へ。
(付いて来るのは自分の勝手やろ)
暗闇で急登。その状況下に一人にされるのは慎重で怖がりな彼には耐えられない。
何かブツブツ言いながら仕方なく登ってくる。が、その足取りは重い。
更にこっち聞こえるように大きな息遣いで辛さをアピール。
こういうのが一番イライラ
時間をしきりに気にしたが、どうも長男坊のペースを待っていたら日の出には間に合わない。
(日の出はもう諦めな仕方ないかも。それでももう少し見晴らしの良い場所に移動しないと、長男坊の身長じゃこの場所からはぜんぜん見えんぞ。歩かせな・・・)
「このペースやと日の出に間に合わん。もうテント帰れ。ここで待ってても良いぞ」
「付いて来ても良いけど、こっからはちょっと早よ行くぞ。自分に合わしてたら間に合わん」
初めてのアルプスで暗闇。気分はブルー。
自分なりには頑張ってる状況でこんなこと言われたら、もう絶対山行きたく無くなるよなぁ・・・って思いながら先を歩いた。
もう空はほんのり明るんで来てた。
キツイなぁ・・・こんな厳しい状況があとどれ位続くんやろ・・・もうアイツ、いつ発狂してもおかしく無いぞ・・・って思いながら岩を乗り越えたら突然パーっと目の前が開けた。
着いたぁ・・・。
「着いたぞー!」って大きな声で随分下の方にいる長男坊に伝えた。
もう彼は返事も出来ないほどヘロヘロだ。
実際には急登が終わっただけで、双六岳山頂まではまだ20分弱歩かないと着かないが、日の出を急登の途中で見るという最悪な状況からは脱出出来た。時間は4時40分過ぎ。
・・・ひょっとしたら間に合うかもしれん!
こっからはもうなだからな山道。彼もだらだら歩けるやろう。
「日の出に間に合うかもしれん。さ、もうちょっとだけ行くで!」と先を急ぐ私。
「えーっ!さっき着いたって言ったやん!」と怒る長男坊。
でも間に合う可能性が出てきて、長男坊のそんな言葉も華麗にスルー。
急ぐ急ぐ。
もう山頂は目の前だ。時間的にはいつ日が出てきてもおかしくない。
「早い、待ってー。早い」と必死についてくる彼。頑張れ。
05:00 双六岳山頂到着!
予想外に誰もいない。自分たちだけの双六岳山頂。
日はまだ上がらない。間に合った!
「よーやったな」と言っても何も返さない彼。
じーっと廻りの風景を眺め続けてた。
そして日の出。気付けば雲海が眼下に広がってた。

廻りは360度のパノラマ。
テンションが上がる
こんな風景見せてくれてありがとう!

槍穂の稜線。大キレットもバッチリ見える。

そして今日、これから歩く稜線と笠ヶ岳。そんなに遠くには見えないんだけどなー。

他にも三俣蓮華・鷲羽・水晶・黒部五郎・雲ノ平もバッチリ見えました。
後日談を聞いても、この風景・日の出が長男坊の思い出としてしっかり刻まれてるようで、頑張って登った(登らせた?)甲斐があったなーと思ってる次第。
その風景と登った充実感を堪能した後、双六岳を後にしました。
帰りにはこれぞ双六、と言うような風景。疲れも忘れた長男坊の帰る姿の先に槍。
その姿は大きく、高い。

写真を撮ってる私に気付き、手を広げて応える長男坊。本当に誰もいない。

リフレッシュした長男坊。下りはサクサク下りて、双六小屋に到着。
テントでお湯を沸かし、カップヌードルで簡単な朝食を食べ、テント撤収。
その間に下界のいくみんに公衆電話から電話。双六でもauは携帯繋がらず。
「双六岳に登ったよ。今から笠ヶ岳に行く」と言葉少なめにぶっきら棒に話してた。
08:00 笠ヶ岳に向けて出発。
この日は稜線歩き。大した荷物も背負っていないし、風景もある。
たぶんコースタイムくらいでは完登出来るだろう。(と思ってた
)
時間通りに到着すれば13時頃には笠ヶ岳山荘に到着できる。
09:38 弓折岳
10:30 大ノマ岳
この稜線、危ない場所はほとんど無い。こんな場所を歩いて行く。

まずまず順調に大ノマ岳まで通過し、秩父平を過ぎた辺りでガスが出始める。
疲れが出始めた長男坊がしきりに「今どの辺?」と聞いてきたが、ガスが出始めてからは「大体この辺かな?」ってくらいしか答えられなかった。地図を読む力を養う事が必要だと感じた出来事で、悪天候時の道迷い遭難の多さに納得。

12:38 抜戸岳山頂。
長男坊はこの少し前からネガティブワードを連発しだし、抜戸についた頃にはムッツリ
「いつまでたっても笠ヶ岳に着かんやん!」と怒りをぶつけ始め、「だからコースタイム通り行っても13時は過ぎるってば。休憩もしてるんやから14時前やで」と言ってもガスで眺望がない状況で仕方ない事かもしれない。
このムッツリ笑顔無しが当時の彼の心境を物語ってる

今日は昨日と違い稜線歩きで楽しんで歩けると思ったんだけど、やはり最終的にはこうなる。
どうしても精神的に未熟なので、集中力が続かないと言う感じ。
本来ならそれを紛らわせる眺望が利かないというのは、大人以上に子供にはダメージとなりそうだ。
13:42 ようやく笠ヶ岳山荘到着。
テントは一張りのみ。もう一人のおじさんが今から2つ目のテント設営に入るタイミングだった。
そのテン場を見たとき、(なんでこのテントこんな離れた場所に立ててるん?指定地じゃないやろ?)と思ったが、近くに行ったらしっかりと「キャンプ指定地」と書かれていた。
笠ヶ岳山荘まではかなりの距離離れており、受付に行くだけでも相当の時間が掛かりそうだ。
驚きの遠さ・・・
テン場から見た笠ヶ岳山荘。遠いだけじゃなく、登りがキツイ。

仕方なくバテてる長男坊をテン場に残し、自分だけ受付へ。
さっきから西の空でゴロゴロと雷の音がしていたので急いでテント設営をやっつけたかった。
受付で500円のテン場代を払い、また急いで下る。
途中で2つ目のテントを張ろうとしていたおじさんとすれ違う。
挨拶したら「こんなん(遠すぎて)あかんで・・・」と少々お怒り気味
ビール買うにもトイレに行くにも10分以上掛かる道を上り下り
しないといけない
長男坊とテントを速攻で設営し、何とか雷雨までには間に合った。
さ、急ぎついでに笠ヶ岳に登るぞ!
テントに荷物をすべて置き去りにし、空身になった長男坊の身も軽い。
何よりも山荘に到着したという安心感から、精神的に楽になった様子。口も軽やか。
10分掛けてまず山荘まで上がり、そこからさらに笠ヶ岳を目指す。
笠ヶ岳は見上げるような高さにあり、長男坊は「1時間は掛かるやろなー」と言うが、登りだしたら15分で着いた。歩いてみると意外と近い。長男坊が所属しているボーイスカウトの隊長が言っていた果てしない道も一歩一歩歩いたら確実に着くんだ、という言葉をこの登山では何度も彼は経験した。素晴らしい体験じゃないか。うん。
残念ながらガスで眺望は無かったが、充実感あり。

笠ヶ岳から降りる途中で撮影。右上がテン場で左に笠ヶ岳山荘。
テン泊者には泣きたいような距離・登りがその間には存在する

6分で笠ヶ岳頂上から山荘に下り、ようやくお楽しみの
タイムだ。
長男坊は下界で98円で買えるカルピスウォーターを。
ガスってる風景を眺めながら
飲んでいると、山荘の強面のおじさんが小屋から出て長男坊に近付き「おい、よー来たな。また来いや」とだけ言ってチョコレートと飴玉を握らせた。嬉しいね。
テン場に下りてテントの中を片付け、夕食の準備に取り掛かる。
テントは入口側を槍穂稜線の方に向け、天候さえ良ければ絶好のナイスビュー。
今はこんな。

それが運の良い事にガスがどんどん晴れ、夕方にはこんな状態に。テント内からの撮影。

この日の夕飯はアルファ米のコンソメリゾット。
なんかおかしいな?と思いながら作ったら、水を倍以上入れてしまってた

リカバーするためにどうするべきか?と長男坊と考え、新たに白米(アルファ米)追加投入を決定。
でも味が薄なるやろ?という事で、
閃いた禁断の自由研究材料の投入。(ポテトチップス)
ザックの中でパンパンに膨らみ、邪魔者以外の何者でもなかったポテチ君はこうして召された。

「意外とうまいな!こういうのがキャンプの楽しみやろー!」とはしゃぐ父だったが、帰宅後「おいしくなかった」といくみんに報告してるのを聞いてショックを受けた事実あり。
旨いって言っとったやんけー!
で、ご飯の最中に
が飲みたくなった父。
最後の夜やしな、とクロックスで10分掛けて山荘まで。長男坊にカルピスウォーターも頼まれる。
笠ヶ岳山荘ではビールを飲むのも楽じゃない
夕日に染まる槍穂稜線を眺めながら山の話や下らない話をして時間が過ぎ、次の日は日の出と共に出発して下山するという予定を告げて20時には就寝。
ようやく明日が最終日だ。疲れた。
03:30 目が覚める。外を見ると月明かりが相当明るく星は隠れ気味。
雲は無くなり、大キレットがきれいに見える。穂高岳山荘には光が見えた。

奥穂高岳とジャンダルム、そしてその上にオリオン座。

テント内で写真を撮っていると、横で寝相の悪い彼がなんどもぶつかって来る。
その度に写真を撮り直す。寝ててもイライラさせる奴だ・・・
その5に続く
03:00 双六小屋テン場にて起床。身支度を整える。
03:30 熟睡する長男坊を起こして出発。
目指すは双六岳山頂。山頂からの日の出を見せたい。
コースタイムなら1時間。
長男坊がいるので1時間半あれば着けるだろうと言う考え。
たぶん日の出は5時くらいだから。
甘かった・・・。
眠い長男坊は歩き開始30分で弱音を吐く。
ネガティブワードは書くのも嫌になるくらい出た。
暗闇でヘッデンと懐中電灯だけの歩き。視界はほぼ無い。
目標どころか数メートル先も見えない状況で仕方ない事かも知れない。
でもその中で「頭痛い」だけは気になった。
初めての北アルプスで睡眠後の登り。
高山病になっていても不思議ない状況だったから。
仮病かもしれないし、本物かもしれない。
昨日から連発しているネガティブワードの中にその言葉が出てくるから、その判断が難しい。
長男坊の様子を気にしながらゆっくり歩いた。
双六小屋の裏から歩き出し、しばらく歩くと巻道コースと中道コースの分岐に出る。
ここはやや広い場所になっていて若干視界が広がる。
そこからパッタリ長男坊の足が進まなくなった。
今までも随分励ましながら歩いたが、気持ちが一向に前に向かない。
そんな状況で父親から言われるのは、昨日散々言われ続けた言葉。
たぶんそんな風にしか感じられないんだろう、気持ちが向かない彼には。
こっちも昨日と同じ様な事ばかり言うのは嫌になる。
言葉に変化をつけるが、右から左の彼の耳には届かない。
彼は最初から気持ちが前に向かないだけ。
その状況で頑張る自分の言葉がまったく効果がなくイライラしてくる。
「進むか?」の問いにもNo!
「戻るか?」にもNo!
何を言っても「疲れた」「足痛い」「頭痛い」「心臓痛い」を連発し、挙句の果てに「ウンコしたい」・・・
・・・はぁぁぁ!?
もー知らん!もー知らん!

「テント帰っとけ。ここからなら一人で帰れるやろ。テント帰って寝とけ!」そう言って長男坊を追い越し、先に歩き始めた。
もちろんこの場所から一人で帰れる訳もなく、この言葉で実質的に強制連行に切替わりだ。
(俺は帰れって言ったぞ。勝手に付いて来るのは自分の意思やぞ。もうガタガタ言うなや)
口に出さなくてもそう言われたのと同じ。長男坊は仕方なく付いて来る。
後ろは振り向かない。
雰囲気でどの程度の距離が開いてるかを感じながら進む。
頭痛いだけが気になる。息遣いがギリギリ聞こえるくらいの距離感を持ってゆっくり進む。
あと少しだが、こっから先は双六岳直下の急登。厳しいなぁ。
急登を数歩進んで待機。気付かれないように後ろの様子をうかがう。
何度もそんな事を繰り返していたら、長男坊も気を使われてるのが分かり、またネガティブワード。
それを言った瞬間先に進む。しかも視界から消えるくらいの場所へ。
(付いて来るのは自分の勝手やろ)
暗闇で急登。その状況下に一人にされるのは慎重で怖がりな彼には耐えられない。
何かブツブツ言いながら仕方なく登ってくる。が、その足取りは重い。
更にこっち聞こえるように大きな息遣いで辛さをアピール。
こういうのが一番イライラ

時間をしきりに気にしたが、どうも長男坊のペースを待っていたら日の出には間に合わない。
(日の出はもう諦めな仕方ないかも。それでももう少し見晴らしの良い場所に移動しないと、長男坊の身長じゃこの場所からはぜんぜん見えんぞ。歩かせな・・・)
「このペースやと日の出に間に合わん。もうテント帰れ。ここで待ってても良いぞ」
「付いて来ても良いけど、こっからはちょっと早よ行くぞ。自分に合わしてたら間に合わん」
初めてのアルプスで暗闇。気分はブルー。
自分なりには頑張ってる状況でこんなこと言われたら、もう絶対山行きたく無くなるよなぁ・・・って思いながら先を歩いた。
もう空はほんのり明るんで来てた。
キツイなぁ・・・こんな厳しい状況があとどれ位続くんやろ・・・もうアイツ、いつ発狂してもおかしく無いぞ・・・って思いながら岩を乗り越えたら突然パーっと目の前が開けた。
着いたぁ・・・。
「着いたぞー!」って大きな声で随分下の方にいる長男坊に伝えた。
もう彼は返事も出来ないほどヘロヘロだ。
実際には急登が終わっただけで、双六岳山頂まではまだ20分弱歩かないと着かないが、日の出を急登の途中で見るという最悪な状況からは脱出出来た。時間は4時40分過ぎ。
・・・ひょっとしたら間に合うかもしれん!
こっからはもうなだからな山道。彼もだらだら歩けるやろう。
「日の出に間に合うかもしれん。さ、もうちょっとだけ行くで!」と先を急ぐ私。
「えーっ!さっき着いたって言ったやん!」と怒る長男坊。
でも間に合う可能性が出てきて、長男坊のそんな言葉も華麗にスルー。
急ぐ急ぐ。
もう山頂は目の前だ。時間的にはいつ日が出てきてもおかしくない。
「早い、待ってー。早い」と必死についてくる彼。頑張れ。
05:00 双六岳山頂到着!
予想外に誰もいない。自分たちだけの双六岳山頂。
日はまだ上がらない。間に合った!
「よーやったな」と言っても何も返さない彼。
じーっと廻りの風景を眺め続けてた。
そして日の出。気付けば雲海が眼下に広がってた。
廻りは360度のパノラマ。
テンションが上がる

こんな風景見せてくれてありがとう!
槍穂の稜線。大キレットもバッチリ見える。
そして今日、これから歩く稜線と笠ヶ岳。そんなに遠くには見えないんだけどなー。
他にも三俣蓮華・鷲羽・水晶・黒部五郎・雲ノ平もバッチリ見えました。
後日談を聞いても、この風景・日の出が長男坊の思い出としてしっかり刻まれてるようで、頑張って登った(登らせた?)甲斐があったなーと思ってる次第。
その風景と登った充実感を堪能した後、双六岳を後にしました。
帰りにはこれぞ双六、と言うような風景。疲れも忘れた長男坊の帰る姿の先に槍。
その姿は大きく、高い。
写真を撮ってる私に気付き、手を広げて応える長男坊。本当に誰もいない。
リフレッシュした長男坊。下りはサクサク下りて、双六小屋に到着。
テントでお湯を沸かし、カップヌードルで簡単な朝食を食べ、テント撤収。
その間に下界のいくみんに公衆電話から電話。双六でもauは携帯繋がらず。
「双六岳に登ったよ。今から笠ヶ岳に行く」と言葉少なめにぶっきら棒に話してた。
08:00 笠ヶ岳に向けて出発。
この日は稜線歩き。大した荷物も背負っていないし、風景もある。
たぶんコースタイムくらいでは完登出来るだろう。(と思ってた

時間通りに到着すれば13時頃には笠ヶ岳山荘に到着できる。
09:38 弓折岳
10:30 大ノマ岳
この稜線、危ない場所はほとんど無い。こんな場所を歩いて行く。
まずまず順調に大ノマ岳まで通過し、秩父平を過ぎた辺りでガスが出始める。
疲れが出始めた長男坊がしきりに「今どの辺?」と聞いてきたが、ガスが出始めてからは「大体この辺かな?」ってくらいしか答えられなかった。地図を読む力を養う事が必要だと感じた出来事で、悪天候時の道迷い遭難の多さに納得。
12:38 抜戸岳山頂。
長男坊はこの少し前からネガティブワードを連発しだし、抜戸についた頃にはムッツリ

「いつまでたっても笠ヶ岳に着かんやん!」と怒りをぶつけ始め、「だからコースタイム通り行っても13時は過ぎるってば。休憩もしてるんやから14時前やで」と言ってもガスで眺望がない状況で仕方ない事かもしれない。
このムッツリ笑顔無しが当時の彼の心境を物語ってる

今日は昨日と違い稜線歩きで楽しんで歩けると思ったんだけど、やはり最終的にはこうなる。
どうしても精神的に未熟なので、集中力が続かないと言う感じ。
本来ならそれを紛らわせる眺望が利かないというのは、大人以上に子供にはダメージとなりそうだ。
13:42 ようやく笠ヶ岳山荘到着。
テントは一張りのみ。もう一人のおじさんが今から2つ目のテント設営に入るタイミングだった。
そのテン場を見たとき、(なんでこのテントこんな離れた場所に立ててるん?指定地じゃないやろ?)と思ったが、近くに行ったらしっかりと「キャンプ指定地」と書かれていた。
笠ヶ岳山荘まではかなりの距離離れており、受付に行くだけでも相当の時間が掛かりそうだ。
驚きの遠さ・・・

テン場から見た笠ヶ岳山荘。遠いだけじゃなく、登りがキツイ。
仕方なくバテてる長男坊をテン場に残し、自分だけ受付へ。
さっきから西の空でゴロゴロと雷の音がしていたので急いでテント設営をやっつけたかった。
受付で500円のテン場代を払い、また急いで下る。
途中で2つ目のテントを張ろうとしていたおじさんとすれ違う。
挨拶したら「こんなん(遠すぎて)あかんで・・・」と少々お怒り気味

ビール買うにもトイレに行くにも10分以上掛かる道を上り下り


長男坊とテントを速攻で設営し、何とか雷雨までには間に合った。
さ、急ぎついでに笠ヶ岳に登るぞ!
テントに荷物をすべて置き去りにし、空身になった長男坊の身も軽い。
何よりも山荘に到着したという安心感から、精神的に楽になった様子。口も軽やか。
10分掛けてまず山荘まで上がり、そこからさらに笠ヶ岳を目指す。
笠ヶ岳は見上げるような高さにあり、長男坊は「1時間は掛かるやろなー」と言うが、登りだしたら15分で着いた。歩いてみると意外と近い。長男坊が所属しているボーイスカウトの隊長が言っていた果てしない道も一歩一歩歩いたら確実に着くんだ、という言葉をこの登山では何度も彼は経験した。素晴らしい体験じゃないか。うん。
残念ながらガスで眺望は無かったが、充実感あり。
笠ヶ岳から降りる途中で撮影。右上がテン場で左に笠ヶ岳山荘。
テン泊者には泣きたいような距離・登りがその間には存在する

6分で笠ヶ岳頂上から山荘に下り、ようやくお楽しみの

長男坊は下界で98円で買えるカルピスウォーターを。
ガスってる風景を眺めながら

テン場に下りてテントの中を片付け、夕食の準備に取り掛かる。
テントは入口側を槍穂稜線の方に向け、天候さえ良ければ絶好のナイスビュー。
今はこんな。
それが運の良い事にガスがどんどん晴れ、夕方にはこんな状態に。テント内からの撮影。
この日の夕飯はアルファ米のコンソメリゾット。
なんかおかしいな?と思いながら作ったら、水を倍以上入れてしまってた


リカバーするためにどうするべきか?と長男坊と考え、新たに白米(アルファ米)追加投入を決定。
でも味が薄なるやろ?という事で、

ザックの中でパンパンに膨らみ、邪魔者以外の何者でもなかったポテチ君はこうして召された。
「意外とうまいな!こういうのがキャンプの楽しみやろー!」とはしゃぐ父だったが、帰宅後「おいしくなかった」といくみんに報告してるのを聞いてショックを受けた事実あり。
旨いって言っとったやんけー!

で、ご飯の最中に

最後の夜やしな、とクロックスで10分掛けて山荘まで。長男坊にカルピスウォーターも頼まれる。
笠ヶ岳山荘ではビールを飲むのも楽じゃない

夕日に染まる槍穂稜線を眺めながら山の話や下らない話をして時間が過ぎ、次の日は日の出と共に出発して下山するという予定を告げて20時には就寝。
ようやく明日が最終日だ。疲れた。
03:30 目が覚める。外を見ると月明かりが相当明るく星は隠れ気味。
雲は無くなり、大キレットがきれいに見える。穂高岳山荘には光が見えた。
奥穂高岳とジャンダルム、そしてその上にオリオン座。
テント内で写真を撮っていると、横で寝相の悪い彼がなんどもぶつかって来る。
その度に写真を撮り直す。寝ててもイライラさせる奴だ・・・

その5に続く
2010年09月02日
親子で北アルプスへ その3
■8月24日(火)
夕方から準備を始める。
長男坊と2人の北アルプス登山。メインは笠ヶ岳。
前回行った槍穂稜線からの笠ヶ岳は最高で、いつか行ってみたいと思った山のひとつ。
いや、メインは長男坊の夏休みの宿題である自由研究だったな・・・
2人分の準備をしていたら、準備完了は21時過ぎ。
長男坊のザックは何故か13キロに・・・。重さには何も触れずに担がせよう、と決めた
30分だけ仮眠させてもらい、22時に長男坊を叩き起こして出発!
・・・と思ったら長男坊が泣いてる・・・
なんで?意味分からん。
いくみんが言うには「無事に帰ってこれるか心配みたい」と言うことだが、なんで???
自分の小さい頃ならテンション上がり過ぎて「調子に乗ってると怪我するぞ!」って父親に怒られてるな、きっと。なんで最初からそんなにネガティブやねん。
何にも知らんもんビビってもしゃーないやろ。
・・・と心の中で父親は思うが、長男坊の対応はいくみんに任せる。
慎重で積極性にはやや欠ける長男坊。
彼には何でもいいからもっと自信が欲しい。
22時半、出発。
泣いていくみんと別れた長男坊は車内でもダンマリ・・・。お~い・・・。
そしてそのまま新穂高の駐車場まで熟睡。
日が替わった02時過ぎに新穂高の無料駐車場に到着。
1時間ほどの仮眠を取り、長男坊をまた叩き起こす。
■8月25日(水)
04:50 無料駐車場出発。長男坊も寝てスッキリしたのか、行くしかないと心を決めた様子。
登山届けを出して、まだ登山道とは呼べない車道を2時間弱歩く。
06:30 わさび平小屋到着。長男坊には初めての山小屋。
「トマト浮いてるー。一個200円やってー」

10分ほどの休憩の後、また歩き出す。
長男坊は「今日はザックが軽く感じるー」と上機嫌。
小学3年生が体重の半分近くある13キロ担いでるんだから軽い訳ないんだけど、これまでは車道のような道だったので、まだ調子が良い様子。
そして歩き始めて2時間ほどして、ようやく登山道と呼べる道に突入。
「さぁー、今からが登山やぞー」と言ってしまった私。
「・・・えぇー!まだ登山してなかったん!?」と意気消沈の長男坊。
で、程なく肩が痛くなってきた、荷物が重い、と訴え出した彼。
弱っ!
ホント、子供なんて気分次第。
まー、さすがに13キロあるんでいつまで持つかな?とは思ってたので、ここで長男坊のザックから5キロほど自分のザックに移動。これで自分のザックは20キロを軽くオーバー。
今回は2人分の食料が結構重量物になってるのと、一眼カメラ
を持参したのがキツイ
ただ今回は長男坊の歩きのスピードに合わせれば良いので体力・筋力的には問題なし。
随分軽くなったザックを担いで再び歩き始める長男坊。
それでも次第に足場が悪くなり、更に高度を上げ始める登山道に「足が痛い」「首が痛い」とネガティブワードが次第に多くなる。天気も良すぎる位に暑い。
こっちも何とか上手く歩かせようと優しく言ってみたり、面白い話を振ってみたり、あれやこれやの手段で長男坊を励まして歩く。
長男坊が結構まいって来たタイミングで、秩父沢を渡る休憩ポイントにナイスタイミングで到着。
冷たそうな沢の水が流れており、よーし顔でも洗うかー!と考えてたら、隣の長男坊がいきなり沢に直接頭をドボン!!・・・えっ!?
これにはビックリー。
相当暑かったのか、頭が悪くなったのか・・・
でも見てたらこれが超気持ち良さそう・・・
何してんねん、と言いながら結局、その後親子揃って沢に頭を突っ込む。
しばらくじっと動かない2人・・・。
他の休憩者達が「何してんだ?」って顔で見てた。。。
大人だけならなかなか出来ない事だな
秩父沢でリフレッシュしたのもわずか、歩き出してまたすぐに長男坊は「足痛い」「肩痛い」「首痛い」「暑い」のネガティブキャンペーン
挙句には「頭痛い」の仮病まで・・・。
いや、一応親なんで仮病かどうかの判断は出来ます。
高い山に登ると頭が痛くなる、という話を先に彼は聞いてるので、それを材料に持ち出す長男坊に私のイライラも・・・
でも山ですし、イライラをぶつけたところでフォローしてくれるいくみんも居ませんし・・・。
グッと我慢して、長男坊の気持ちを何とか前向きにさせようとあの手この手で私も奮闘。
ここまではまだ想定の範囲内。我慢我慢。
でもね、一度後ろ向きになった子供の気持ちってなかなか前向きにはならんのですよ。
相変わらずのネガティブキャンペーンを開催してる長男坊。
言葉だけじゃなく足
が止まりだします。
このままじゃヤバイな。
時間は当然コースタイムより遅い。
当初、出来れば三俣山荘まで足を伸ばしたかったけど、それはとうの昔に無理と判断。
今は目的地を双六小屋に切替えていたのだけど、この時点で止まられたらそこすらも怪しい。
でもこの先一番近い小屋である鏡平山荘にはテン場無し。
テン場がある一番近い場所が双六。そこまで何とか行かないと・・・。
体力的には大して辛くもないのに肩で息をして(辛いんだ僕)と演技する長男坊に辟易しつつ、我慢だ我慢だ・・・と頑張る父親。登山してるはずなのになんでこんなに精神的に疲れるんだ・・・。
いよいよ足を動かそうとしない長男坊に、
「自分で目標決めて歩け。その目標まで行ったら休憩すればいい。目標は近くていいから。」
「あの石まで歩く。そこで休憩や。そしたら次の石探そう。そこまで行ったらまた休憩や。」
5m程先の石を目標に少しずつ進む。
歩いた時間くらい休憩を挟むのでなかなか進まないけど、確実に前に。
最初はやらされ感があった長男坊も、次第に自分の意思で目標を決め歩き出した。
この時は(よっしゃ来たー!)と思った。彼の気持ちが前向きに方向を変えた手応え。
最終的には「50m登ったら教えて。そこで5分休憩ね。100m登ったら10分ね。小屋に着いたら30分やで。」と私の腕時計の標高表示を目標に変えていった。ちょっと目標が遠過ぎやしないかえ?と思ったが、自分で決める事は良いことだ。私も素直にそれに従い、標高をコールしながら歩いた。
前向きになった彼は次第に元気を取り戻し、休憩時間も早めに切り上げ「ここ3分しか使わんから、次の100mじゃ12分休憩ね。貯金するわ。」と遊び感覚へ。ハナから体力的には問題ない長男坊。子供なんて気持ち次第。分かっちゃいるんだけどね・・・。
11:00 結局貯金を大量にストックしたまま鏡平山荘に到着。
有名な池では雲が掛かっており槍の姿はほとんど見えず。残念。

予定通り大休憩をここでとる。彼の気持ちが折れないように親は必死
下界なら98円で売ってるポカリを400円で買い、自分はビール
まだ道半ばなんだけどね。

長男坊と地図を広げてこの先の行程を確認。
うーん、ここから200~300mほどのキツイ登りやな・・・。
長男坊的には距離が短いように地図上では見えるのでテンションは下がらず。
このままのテンションで騙し騙し行かなしゃーないな。
と思ってたら隣で休憩していたおじさん達が大きな声で「ここからキツイぞー。400m程キツイ登り登らんとあかん」と仲間内で話してるのが長男坊に丸聞こえ
「ここからキツイんやって・・・」とトーンダウンして行くのが分かる長男坊
余計なこと言うなやー
30分以上の休憩後、弓折乗越を歩き出す。
随分頭上に稜線が見えて来た。先は・・・長く、そして高い。
正直、ここはあかんやろなぁ・・・って思ってた。
さっきからの歩きを見てる限り、気持ちはいつ途切れてもおかしくないし、この高さを見せられたら・・・。ここから先は(親として)キツイぞ・・・って。
でも彼は強かった。
何が彼をそうさせたのかは分からないけど、休憩もさほど取る事なく、ネガティブワードも出さず、ただひたすら上を向いて進んで行った。さっきまであれほどギャーギャーギャーギャー言ってた奴が。
「無理せんと休めよ」って言っても無言で歩く。
この日一番の驚きやった。
結構疲れてるはずなのに、このポイントではこの日初めてコースタイムを下回り、12時半に稜線へ到着。
到着した後、良くやったなって頭をグイグイ撫でた。(叩いた?)
一番キツイと思ったポイントでのこの頑張りは有難かった。偉かった。
稜線で休んでると、槍がポッコリ顔を出した。右下にはさっきまで居た鏡平山荘。

この地点でも標高は2500mを越えてるのに、槍ヶ岳はまだまだ遥か上に見える。不思議だ。
「この前あそこに登ったんだわ」って言うと長男坊は凄いな・・・って顔してた。
決して言葉に出して父を褒めようとはしない奴だけど、態度で分かる。
自分がここまで歩いてきたから、その辛さ、凄さが実感できるんだろうな。
これだけでもここまで登った甲斐があるってもんじゃないか。
稜線上に出て自分でも充実感があるのか、ザックを降ろして休もうとしない。
地図を見て「あと1時間10分だって」と伝えてくれる。

・・・が、こいつもやるときゃやるなーって感心したのもここまで。
ここからまたネガティブキャンペーンに突入します
ま、子供なんてこんなもんでしょ。
自分の中では稜線に出るのが目的地だったのに、まだ同じくらいの時間歩かないといけない。
さっきは頭上に稜線が見えて、目的地が近づいてくるのが分かったけど、今度は目標が見付けられない。
そんな事から気持ちが折れたんでしょうな。
私もここまで来れば後は惰性で何とかなるって思ってしまっただけに、彼の気持ちを前向きにしてやる配慮を欠いてしまった。ネガティブワードが出ても「そんな事言っててもしゃーねーべ、歩かな」と、つれない返答。
またイライラモード
がぶり返す
でも少し歩いたら目の前にバーンとこれまでとはまったく違う色彩の山。
長男坊もそれには「わぁーお!」と驚いてた。
「鷲羽やー!」「わしば?」
実は笠ヶ岳も目的だったけど、私はこの山が見たかった。
このタイミングで見られるとは思ってなかったのでビックリした。
きれいな山だなー!
そしてまた歩いたら長男坊「なんか見えたでー!」とテンション
双六小屋発見!今日の最終目的地。

でも、小屋が見えてからが長いね、このコース
小屋は見えてるのにぜんぜん着かない!
と長男坊が怒る。
知らんがな、そんな事言われたって。
13:50 そんな彼をなだめなだめ双六小屋到着。
受付をしてテント設営。なんか天気が怪しい。すばやく設営。
そしてゆったりビール
鷲羽を見ながらサイコーだねぇ
頑張った長男坊には、家では絶対飲ませてもらえない炭酸飲料ファンタグレープ。
ジュース棚を見つめ、何か目で訴えかけてきたので「いくみんに内緒にしといたるわ」と言ったら嬉しそうな事。ここでバレたな
そして疲れが出たのかグッタリ。

簡単に食事をしてテント内で休憩。
私も寝不足からか鼻水が出始め、風邪薬を飲んで少し寝る。
19時頃から1時間ほど叩きつけるような雨襲来。
それでもテントには何の被害もなく、長男坊はそのまま眠りに。
よくこんな轟音の中寝れるわ・・・。
そして厳しい父は夜中3時にまた叩き起こす。
さ、双六岳に登るぞ
その4に続く
夕方から準備を始める。
長男坊と2人の北アルプス登山。メインは笠ヶ岳。
前回行った槍穂稜線からの笠ヶ岳は最高で、いつか行ってみたいと思った山のひとつ。
いや、メインは長男坊の夏休みの宿題である自由研究だったな・・・

2人分の準備をしていたら、準備完了は21時過ぎ。
長男坊のザックは何故か13キロに・・・。重さには何も触れずに担がせよう、と決めた

30分だけ仮眠させてもらい、22時に長男坊を叩き起こして出発!
・・・と思ったら長男坊が泣いてる・・・

なんで?意味分からん。
いくみんが言うには「無事に帰ってこれるか心配みたい」と言うことだが、なんで???
自分の小さい頃ならテンション上がり過ぎて「調子に乗ってると怪我するぞ!」って父親に怒られてるな、きっと。なんで最初からそんなにネガティブやねん。
何にも知らんもんビビってもしゃーないやろ。
・・・と心の中で父親は思うが、長男坊の対応はいくみんに任せる。
慎重で積極性にはやや欠ける長男坊。
彼には何でもいいからもっと自信が欲しい。
22時半、出発。
泣いていくみんと別れた長男坊は車内でもダンマリ・・・。お~い・・・。
そしてそのまま新穂高の駐車場まで熟睡。
日が替わった02時過ぎに新穂高の無料駐車場に到着。
1時間ほどの仮眠を取り、長男坊をまた叩き起こす。
■8月25日(水)
04:50 無料駐車場出発。長男坊も寝てスッキリしたのか、行くしかないと心を決めた様子。
登山届けを出して、まだ登山道とは呼べない車道を2時間弱歩く。
06:30 わさび平小屋到着。長男坊には初めての山小屋。
「トマト浮いてるー。一個200円やってー」
10分ほどの休憩の後、また歩き出す。
長男坊は「今日はザックが軽く感じるー」と上機嫌。
小学3年生が体重の半分近くある13キロ担いでるんだから軽い訳ないんだけど、これまでは車道のような道だったので、まだ調子が良い様子。
そして歩き始めて2時間ほどして、ようやく登山道と呼べる道に突入。
「さぁー、今からが登山やぞー」と言ってしまった私。
「・・・えぇー!まだ登山してなかったん!?」と意気消沈の長男坊。
で、程なく肩が痛くなってきた、荷物が重い、と訴え出した彼。
弱っ!
ホント、子供なんて気分次第。
まー、さすがに13キロあるんでいつまで持つかな?とは思ってたので、ここで長男坊のザックから5キロほど自分のザックに移動。これで自分のザックは20キロを軽くオーバー。
今回は2人分の食料が結構重量物になってるのと、一眼カメラ


ただ今回は長男坊の歩きのスピードに合わせれば良いので体力・筋力的には問題なし。
随分軽くなったザックを担いで再び歩き始める長男坊。
それでも次第に足場が悪くなり、更に高度を上げ始める登山道に「足が痛い」「首が痛い」とネガティブワードが次第に多くなる。天気も良すぎる位に暑い。
こっちも何とか上手く歩かせようと優しく言ってみたり、面白い話を振ってみたり、あれやこれやの手段で長男坊を励まして歩く。
長男坊が結構まいって来たタイミングで、秩父沢を渡る休憩ポイントにナイスタイミングで到着。
冷たそうな沢の水が流れており、よーし顔でも洗うかー!と考えてたら、隣の長男坊がいきなり沢に直接頭をドボン!!・・・えっ!?
これにはビックリー。
相当暑かったのか、頭が悪くなったのか・・・

でも見てたらこれが超気持ち良さそう・・・

何してんねん、と言いながら結局、その後親子揃って沢に頭を突っ込む。
しばらくじっと動かない2人・・・。
他の休憩者達が「何してんだ?」って顔で見てた。。。
大人だけならなかなか出来ない事だな

秩父沢でリフレッシュしたのもわずか、歩き出してまたすぐに長男坊は「足痛い」「肩痛い」「首痛い」「暑い」のネガティブキャンペーン

挙句には「頭痛い」の仮病まで・・・。
いや、一応親なんで仮病かどうかの判断は出来ます。
高い山に登ると頭が痛くなる、という話を先に彼は聞いてるので、それを材料に持ち出す長男坊に私のイライラも・・・

でも山ですし、イライラをぶつけたところでフォローしてくれるいくみんも居ませんし・・・。
グッと我慢して、長男坊の気持ちを何とか前向きにさせようとあの手この手で私も奮闘。
ここまではまだ想定の範囲内。我慢我慢。
でもね、一度後ろ向きになった子供の気持ちってなかなか前向きにはならんのですよ。
相変わらずのネガティブキャンペーンを開催してる長男坊。
言葉だけじゃなく足

このままじゃヤバイな。
時間は当然コースタイムより遅い。
当初、出来れば三俣山荘まで足を伸ばしたかったけど、それはとうの昔に無理と判断。
今は目的地を双六小屋に切替えていたのだけど、この時点で止まられたらそこすらも怪しい。
でもこの先一番近い小屋である鏡平山荘にはテン場無し。
テン場がある一番近い場所が双六。そこまで何とか行かないと・・・。
体力的には大して辛くもないのに肩で息をして(辛いんだ僕)と演技する長男坊に辟易しつつ、我慢だ我慢だ・・・と頑張る父親。登山してるはずなのになんでこんなに精神的に疲れるんだ・・・。
いよいよ足を動かそうとしない長男坊に、
「自分で目標決めて歩け。その目標まで行ったら休憩すればいい。目標は近くていいから。」
「あの石まで歩く。そこで休憩や。そしたら次の石探そう。そこまで行ったらまた休憩や。」
5m程先の石を目標に少しずつ進む。
歩いた時間くらい休憩を挟むのでなかなか進まないけど、確実に前に。
最初はやらされ感があった長男坊も、次第に自分の意思で目標を決め歩き出した。
この時は(よっしゃ来たー!)と思った。彼の気持ちが前向きに方向を変えた手応え。
最終的には「50m登ったら教えて。そこで5分休憩ね。100m登ったら10分ね。小屋に着いたら30分やで。」と私の腕時計の標高表示を目標に変えていった。ちょっと目標が遠過ぎやしないかえ?と思ったが、自分で決める事は良いことだ。私も素直にそれに従い、標高をコールしながら歩いた。
前向きになった彼は次第に元気を取り戻し、休憩時間も早めに切り上げ「ここ3分しか使わんから、次の100mじゃ12分休憩ね。貯金するわ。」と遊び感覚へ。ハナから体力的には問題ない長男坊。子供なんて気持ち次第。分かっちゃいるんだけどね・・・。
11:00 結局貯金を大量にストックしたまま鏡平山荘に到着。
有名な池では雲が掛かっており槍の姿はほとんど見えず。残念。
予定通り大休憩をここでとる。彼の気持ちが折れないように親は必死

下界なら98円で売ってるポカリを400円で買い、自分はビール

長男坊と地図を広げてこの先の行程を確認。
うーん、ここから200~300mほどのキツイ登りやな・・・。
長男坊的には距離が短いように地図上では見えるのでテンションは下がらず。
このままのテンションで騙し騙し行かなしゃーないな。
と思ってたら隣で休憩していたおじさん達が大きな声で「ここからキツイぞー。400m程キツイ登り登らんとあかん」と仲間内で話してるのが長男坊に丸聞こえ

「ここからキツイんやって・・・」とトーンダウンして行くのが分かる長男坊

余計なこと言うなやー

30分以上の休憩後、弓折乗越を歩き出す。
随分頭上に稜線が見えて来た。先は・・・長く、そして高い。
正直、ここはあかんやろなぁ・・・って思ってた。
さっきからの歩きを見てる限り、気持ちはいつ途切れてもおかしくないし、この高さを見せられたら・・・。ここから先は(親として)キツイぞ・・・って。
でも彼は強かった。
何が彼をそうさせたのかは分からないけど、休憩もさほど取る事なく、ネガティブワードも出さず、ただひたすら上を向いて進んで行った。さっきまであれほどギャーギャーギャーギャー言ってた奴が。
「無理せんと休めよ」って言っても無言で歩く。
この日一番の驚きやった。
結構疲れてるはずなのに、このポイントではこの日初めてコースタイムを下回り、12時半に稜線へ到着。
到着した後、良くやったなって頭をグイグイ撫でた。(叩いた?)
一番キツイと思ったポイントでのこの頑張りは有難かった。偉かった。
稜線で休んでると、槍がポッコリ顔を出した。右下にはさっきまで居た鏡平山荘。
この地点でも標高は2500mを越えてるのに、槍ヶ岳はまだまだ遥か上に見える。不思議だ。
「この前あそこに登ったんだわ」って言うと長男坊は凄いな・・・って顔してた。
決して言葉に出して父を褒めようとはしない奴だけど、態度で分かる。
自分がここまで歩いてきたから、その辛さ、凄さが実感できるんだろうな。
これだけでもここまで登った甲斐があるってもんじゃないか。
稜線上に出て自分でも充実感があるのか、ザックを降ろして休もうとしない。
地図を見て「あと1時間10分だって」と伝えてくれる。
・・・が、こいつもやるときゃやるなーって感心したのもここまで。
ここからまたネガティブキャンペーンに突入します

ま、子供なんてこんなもんでしょ。
自分の中では稜線に出るのが目的地だったのに、まだ同じくらいの時間歩かないといけない。
さっきは頭上に稜線が見えて、目的地が近づいてくるのが分かったけど、今度は目標が見付けられない。
そんな事から気持ちが折れたんでしょうな。
私もここまで来れば後は惰性で何とかなるって思ってしまっただけに、彼の気持ちを前向きにしてやる配慮を欠いてしまった。ネガティブワードが出ても「そんな事言っててもしゃーねーべ、歩かな」と、つれない返答。
またイライラモード


でも少し歩いたら目の前にバーンとこれまでとはまったく違う色彩の山。
長男坊もそれには「わぁーお!」と驚いてた。
「鷲羽やー!」「わしば?」
実は笠ヶ岳も目的だったけど、私はこの山が見たかった。
このタイミングで見られるとは思ってなかったのでビックリした。
きれいな山だなー!
そしてまた歩いたら長男坊「なんか見えたでー!」とテンション

双六小屋発見!今日の最終目的地。
でも、小屋が見えてからが長いね、このコース

小屋は見えてるのにぜんぜん着かない!

知らんがな、そんな事言われたって。
13:50 そんな彼をなだめなだめ双六小屋到着。
受付をしてテント設営。なんか天気が怪しい。すばやく設営。
そしてゆったりビール


頑張った長男坊には、家では絶対飲ませてもらえない炭酸飲料ファンタグレープ。
ジュース棚を見つめ、何か目で訴えかけてきたので「いくみんに内緒にしといたるわ」と言ったら嬉しそうな事。ここでバレたな

そして疲れが出たのかグッタリ。
簡単に食事をしてテント内で休憩。
私も寝不足からか鼻水が出始め、風邪薬を飲んで少し寝る。
19時頃から1時間ほど叩きつけるような雨襲来。
それでもテントには何の被害もなく、長男坊はそのまま眠りに。
よくこんな轟音の中寝れるわ・・・。
そして厳しい父は夜中3時にまた叩き起こす。
さ、双六岳に登るぞ

その4に続く
2010年09月01日
親子で北アルプスへ その2
2時間掛けて書いてたブログの途中で、パソコンが落ちた・・・。
ナチュラムブログは自動保存がきかないからイヤだ。
・・・そもそもパソコンの調子が悪過ぎるのが原因なんだけど。
もう仕事の時間なので、書き直してる時間もなく初日の双六小屋での疲れ果てた長男坊の写真でも。

双六小屋のテン場は全てやや斜めっていて、寝るのに若干違和感がありました。
ナチュラムブログは自動保存がきかないからイヤだ。
・・・そもそもパソコンの調子が悪過ぎるのが原因なんだけど。
もう仕事の時間なので、書き直してる時間もなく初日の双六小屋での疲れ果てた長男坊の写真でも。
双六小屋のテン場は全てやや斜めっていて、寝るのに若干違和感がありました。