2011年08月25日
北アルプス初挑戦の妻と一緒に穂高! その3
その2はこちら
8月15日 早朝。さすがに早く寝たので目が覚める。辺りはまだ暗い。
ケトルでお湯を沸かし、コーヒーを淹れて夜が明けるのを待つ。
30分ほどするとうっすらと夜が明けてきた。

涸沢では朝はゆっくりとして、モルゲンロート(朝焼け)を楽しみたい。
ゆっくりと焼けてきた。

自分のいつもの山行ならこの時間にはすでに歩き始めてるんだけど、今日のコースは穂高岳山荘までのわずか2時間半の予定。あわてる必要はどこにもない。ゆっくりでいい。贅沢な時間だ。

テントのいくみんも顔を出してゆっくりと変化する朝焼けを楽しむ。
でもあっという間の出来事。

今日目指す穂高岳山荘の一部が見える。

無になる瞬間。何も考えないでただ見つめるだけ。

そんな幻想的なモルゲンロートも20分ほどでこの通り。
「さ、朝ですよ。一日が始まりましたよ。歩きなさいよ!」って言われてる気がする

今日は3時間ほど歩けば予定が終了する一日なので、ゆっくりと2人でコーヒーでも飲んで朝を過ごすつもりだったのだけど、いくみんが何時間掛かるかわからんから早く行こうと言うもんで急遽荷造り開始。言い出したら聞かないタイプは困りますなー
もう行くの!?マジかよー!
と泣いてる図。
涙が見せられないのが残念

結局6時30分には出発。
その前に涸沢ヒュッテは雪解け水が無料なので水筒をパンパンに。
穂高岳山荘は有料だから貧乏夫婦は必死
でも当然持つのは自分
歩き出して30分。
見晴らしのいい場所で今日の目的地である穂高岳山荘の場所がハッキリと。
見た瞬間、足を止め口がとんがるいくみん。
たった2時間半。
たった600mほど高度を上げるだけなんだけど、彼女にとっては物凄い先の物に見える様子。

しぶしぶ歩き出します。
雪渓の上も歩きます。

そしていよいよ本日の核心部であるザイテングラートのメインに差し掛かる。
(ザイテングラート:ドイツ語で岩壁の側面の支稜(しりょう)の意味らしい)

先日次男坊と行った蝶ヶ岳からここを見た時にあんな場所登れるのか?と思った部分。
蝶ヶ岳から見ると今はこの部分を歩いてる(歩く)ことになる。

実はこの時点ですでにスタート1時間半。
いくみん、かなりひーこらひーこら言っている状態で、今から核心部なんですけど?と言うのもはばかれる状況。こりゃ早めに出発して正解だったな…と思った次第。
穂高岳山荘はテント場も多くないので早めに着いておきたいしね。
出発して2時間。
いよいよ今から急登ですよ、という場面。
顔は笑ってるけどかなりキテます、いくみん
今まで良い天気だったのに薄っすらと雲が気になりだした。
昼までについて良い風景を見せてあげたかったんだけどなー。
この感じじゃ上についた時点ではガスガスっぽいなーと思い始める。

そこからの登山は岩登りも若干入り、手足の短い
いくみんには結構きつそう。
昨日は意外と歩けたけど、今日は疲れもあるのかペースが上がらない。
それでも一歩ずつ着実に高度を上げる。
そして疲れもピークに来た時、岩に「小屋まであと20分」とペンキで書かれてあるのを見つけたいくみん。でもそこから見上げる穂高岳山荘はまだまだ遥か先にあり、数少ないネガティブワードスタート。
あと20分?ほんまに~
5分後
絶対着かんし!
5分後
20分て誰の足ではかってるん!
(普通に歩けば20分で着くんだよ)
5分後
誰?誰の足ー!!
5分後
誰ー!
今後「小屋まであと20分」は小さく鈍足 あと40分と書いてください。お願いします
10時40分 穂高岳山荘到着。
結局大幅にタイムオーバーし、2時間半のところを4時間かけて歩きました

やはり山荘はガスガスで、一瞬の切れ間でもこれくらい。
もう少し早く着けてればなー。

それでも11時前なのでテント場は良い場所を確保。

さっそくビール
と昼食。今日はラーメン
だー。
と言うことで、残金は数百円に
まずまず美味しく出来ました!

昼食後は時間もあるので、雲の切れ間を見て涸沢岳まで散歩がてら登ります。
ガタガタの体にムチ打って、せっかくだから登っておくといくみん。
コースタイムでは20分ほどで着くよと言うものの、もうタイムというものは全く信じないいくみん。
それ誰の足ですか?って感じです

それでも空身ということもあるのか、30分ほどで到着です。
残念ながら眺望はゼロ。

頂上では、ついさっきこの涸沢岳に登る手前で50mほど滑落、心肺停止状態の方がヘリで運ばれたという話を聞き、いくみんも感じるものがあったようです。良い事ばかりじゃありません。やはり常に危険と隣り合わせです。特に北穂から涸沢岳へのコースは自分も歩きましたが、安易に歩くルートじゃないと思います。
涸沢岳から降りた後は自由時間。
贅沢にも時間は余りまくっていたので、涸沢カールを眺めながらいくみんとコーヒーブレイク
この日のために購入したトランギアのケトル。
コーヒーを淹れる為だけに購入したものの、意外と使える小さなケトル。
予想外に細く注げてビックリ。十分おいしいコーヒーが注げます。
いつの日か自分で焙煎したコーヒー豆で淹れたいな。

うん、幸せな時間だったな。
さ、翌日はいよいよ奥穂高岳~吊尾根~前穂高岳と、この山行のメインイベントであり最も危険なルート。いくみんをフォローする自分も吊尾根からは初めてのコースとなり若干身が引き締まります。
早めに就寝して、翌日は02時前に起床と決めました。
その4に続く
8月15日 早朝。さすがに早く寝たので目が覚める。辺りはまだ暗い。
ケトルでお湯を沸かし、コーヒーを淹れて夜が明けるのを待つ。
30分ほどするとうっすらと夜が明けてきた。
涸沢では朝はゆっくりとして、モルゲンロート(朝焼け)を楽しみたい。
ゆっくりと焼けてきた。
自分のいつもの山行ならこの時間にはすでに歩き始めてるんだけど、今日のコースは穂高岳山荘までのわずか2時間半の予定。あわてる必要はどこにもない。ゆっくりでいい。贅沢な時間だ。
テントのいくみんも顔を出してゆっくりと変化する朝焼けを楽しむ。
でもあっという間の出来事。
今日目指す穂高岳山荘の一部が見える。
無になる瞬間。何も考えないでただ見つめるだけ。
そんな幻想的なモルゲンロートも20分ほどでこの通り。
「さ、朝ですよ。一日が始まりましたよ。歩きなさいよ!」って言われてる気がする

今日は3時間ほど歩けば予定が終了する一日なので、ゆっくりと2人でコーヒーでも飲んで朝を過ごすつもりだったのだけど、いくみんが何時間掛かるかわからんから早く行こうと言うもんで急遽荷造り開始。言い出したら聞かないタイプは困りますなー

もう行くの!?マジかよー!

涙が見せられないのが残念

結局6時30分には出発。
その前に涸沢ヒュッテは雪解け水が無料なので水筒をパンパンに。
穂高岳山荘は有料だから貧乏夫婦は必死

でも当然持つのは自分

歩き出して30分。
見晴らしのいい場所で今日の目的地である穂高岳山荘の場所がハッキリと。
見た瞬間、足を止め口がとんがるいくみん。
たった2時間半。
たった600mほど高度を上げるだけなんだけど、彼女にとっては物凄い先の物に見える様子。
しぶしぶ歩き出します。
雪渓の上も歩きます。
そしていよいよ本日の核心部であるザイテングラートのメインに差し掛かる。
(ザイテングラート:ドイツ語で岩壁の側面の支稜(しりょう)の意味らしい)
先日次男坊と行った蝶ヶ岳からここを見た時にあんな場所登れるのか?と思った部分。
蝶ヶ岳から見ると今はこの部分を歩いてる(歩く)ことになる。

実はこの時点ですでにスタート1時間半。
いくみん、かなりひーこらひーこら言っている状態で、今から核心部なんですけど?と言うのもはばかれる状況。こりゃ早めに出発して正解だったな…と思った次第。
穂高岳山荘はテント場も多くないので早めに着いておきたいしね。
出発して2時間。
いよいよ今から急登ですよ、という場面。
顔は笑ってるけどかなりキテます、いくみん

今まで良い天気だったのに薄っすらと雲が気になりだした。
昼までについて良い風景を見せてあげたかったんだけどなー。
この感じじゃ上についた時点ではガスガスっぽいなーと思い始める。
そこからの登山は岩登りも若干入り、手足の短い

昨日は意外と歩けたけど、今日は疲れもあるのかペースが上がらない。
それでも一歩ずつ着実に高度を上げる。
そして疲れもピークに来た時、岩に「小屋まであと20分」とペンキで書かれてあるのを見つけたいくみん。でもそこから見上げる穂高岳山荘はまだまだ遥か先にあり、数少ないネガティブワードスタート。
あと20分?ほんまに~
5分後
絶対着かんし!
5分後
20分て誰の足ではかってるん!
(普通に歩けば20分で着くんだよ)
5分後
誰?誰の足ー!!
5分後
誰ー!

今後「小屋まであと20分」は小さく鈍足 あと40分と書いてください。お願いします

10時40分 穂高岳山荘到着。
結局大幅にタイムオーバーし、2時間半のところを4時間かけて歩きました

やはり山荘はガスガスで、一瞬の切れ間でもこれくらい。
もう少し早く着けてればなー。
それでも11時前なのでテント場は良い場所を確保。
さっそくビール


と言うことで、残金は数百円に

まずまず美味しく出来ました!
昼食後は時間もあるので、雲の切れ間を見て涸沢岳まで散歩がてら登ります。
ガタガタの体にムチ打って、せっかくだから登っておくといくみん。
コースタイムでは20分ほどで着くよと言うものの、もうタイムというものは全く信じないいくみん。
それ誰の足ですか?って感じです

それでも空身ということもあるのか、30分ほどで到着です。
残念ながら眺望はゼロ。
頂上では、ついさっきこの涸沢岳に登る手前で50mほど滑落、心肺停止状態の方がヘリで運ばれたという話を聞き、いくみんも感じるものがあったようです。良い事ばかりじゃありません。やはり常に危険と隣り合わせです。特に北穂から涸沢岳へのコースは自分も歩きましたが、安易に歩くルートじゃないと思います。
涸沢岳から降りた後は自由時間。
贅沢にも時間は余りまくっていたので、涸沢カールを眺めながらいくみんとコーヒーブレイク

この日のために購入したトランギアのケトル。
コーヒーを淹れる為だけに購入したものの、意外と使える小さなケトル。
予想外に細く注げてビックリ。十分おいしいコーヒーが注げます。
いつの日か自分で焙煎したコーヒー豆で淹れたいな。
うん、幸せな時間だったな。
さ、翌日はいよいよ奥穂高岳~吊尾根~前穂高岳と、この山行のメインイベントであり最も危険なルート。いくみんをフォローする自分も吊尾根からは初めてのコースとなり若干身が引き締まります。
早めに就寝して、翌日は02時前に起床と決めました。
その4に続く
この記事へのコメント
こんちは。
いや~~~ぁ。涸沢のモルゲンロートはやっぱり天下一品ですね!!
綺麗だ。
いくみんさんもがんばっていますね!
うちの嫁さんに爪の垢でも煎じて飲ましてやりたいぐらいです。
前回のたかぼーさんの記事(昨年の槍~西穂)はスペクタクル巨編でわくわくさせていただきましたが今回の記事は金欠山行きとのことで違う意味わくわくどきどきさせられます。今後、はて?どうなるのか?
つづきが楽しみ!楽しみ!!
本当にわくわくどきどきです。
(ああ~~あ。ビールを浴びるほど飲みたいたかぼーさんの気持ち伝わりますよ!!)
いや~~~ぁ。涸沢のモルゲンロートはやっぱり天下一品ですね!!
綺麗だ。
いくみんさんもがんばっていますね!
うちの嫁さんに爪の垢でも煎じて飲ましてやりたいぐらいです。
前回のたかぼーさんの記事(昨年の槍~西穂)はスペクタクル巨編でわくわくさせていただきましたが今回の記事は金欠山行きとのことで違う意味わくわくどきどきさせられます。今後、はて?どうなるのか?
つづきが楽しみ!楽しみ!!
本当にわくわくどきどきです。
(ああ~~あ。ビールを浴びるほど飲みたいたかぼーさんの気持ち伝わりますよ!!)
Posted by janice at 2011年08月26日 11:55
いやー大して面白くないですよ 苦笑
金欠は本当に参りました。
クレジットカードなんて何の役にも立ちませんもんね (笑)
山でビールを飲めないくらい寂しいもんはないですよ。
今後は絶対に忘れません!(笑)
金欠は本当に参りました。
クレジットカードなんて何の役にも立ちませんもんね (笑)
山でビールを飲めないくらい寂しいもんはないですよ。
今後は絶対に忘れません!(笑)
Posted by たかぼー at 2011年08月27日 23:33
やっぱり山って過酷ですね。
地面が超ゴツゴツしてますが寝心地ってどうなんですか?
ぼくは芝生の上のテントでしか寝たことないので笑
地面が超ゴツゴツしてますが寝心地ってどうなんですか?
ぼくは芝生の上のテントでしか寝たことないので笑
Posted by ゆうすけ at 2011年08月29日 17:37
前の方々がきれいに均してくれた石の上なんで、意外と平らですよ。
その上にグランドシート敷いてテントしてマット敷くんで全然大丈夫です。
たまにツボ押しのように痛い石もありますけどね。(笑)
その上にグランドシート敷いてテントしてマット敷くんで全然大丈夫です。
たまにツボ押しのように痛い石もありますけどね。(笑)
Posted by たかぼー
at 2011年09月01日 22:59

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